PWFルール 全日本プロレス

PWF RULES

PWFルール

PWF rules

1972年、日本プロレスから独立したジャイアント馬場(故・馬場正平氏)が10月20日、力道山家から、力道山ゆかりのチャンピオン・ベルトを寄贈され、馬場はその王座の争奪戦を提唱。 10月22日の、ブルーノ・サンマルチノ戦を皮切りに、馬場と世界の強豪達との王座争奪戦が始まる。 1973年2月3日、馬場は当時世界最大規模であったNWAへの加入が認可される。 同年2月27日、王座争奪戦全10戦を8勝0敗2分の成績をのこした馬場は、力道山家総意の下、力道山ゆかりのベルトを獲得。 3月16日、馬場はNWAの認可の下、この王座を認定する本部をロード・ブレアース氏と共に米国ハワイ州ホノルルに設立。 PWF(太平洋沿岸レスリング同盟)が発足され、PWF初代王者に君臨した。

PWFルール

第1条

試合形式

  • 1対1をシングル・マッチ、2対2をタッグ・マッチ、3対3を6人タッグ・マッチと定める。
    タッグ・マッチを行う場合、リング内で闘う権利を持つ選手は1対1で、タッグパートナーは自軍のコーナーに控えていなければならない。
  • 試合中、パートナー同士の手と手によるタッチにて闘う権利を変えることができる。
  • タッチの際、なんらかの形で対戦相手に接触した後でなければ控え選手とのタッチは認められない。
  • またタッチ時、控え選手はコーナーのタッチロープ(約45cm)を持って待機していなければならない。
    さらにレフェリーによるタッチ確認により、闘う権利の交代が成立する。
  • タッグマッチの3本勝負を行う場合、決着をつけたもの同士で2本目(3本目)の闘いを始める。
    また、バトルロイヤル(多数の選手が同時に闘う)やトリプルスレッドマッチ(3人の選手が同時に闘う)など、他の試合方式で試合を行うこともあり、PWF本部と協議を行いルール等はその都度発表される。

第2条

試合時間

15分、20分、30分、45分、60分、時間無制限の1本勝負。及び、60分、時間無制限の3本勝負で試合が行われる。ただし、PWF会長の承認を受ければ、試合時間はこの限りではない。

第3条

レフェリー(審判)について

  • 試合のレフェリーは基本的に1名で、試合に関して絶対的な権限を持っている。
  • レフェリーの宣告で試合が開始され、試合の終了も、レフェリーの明確な裁定の下、宣告される。尚、メイン・レフェリーの指示でサブ・レフェリーが付く試合もある。
  • レフェリーは試合前に選手のニーパット、エルボーパット、コスチューム、リングシューズ等の、ボディ・チェックを行うので、選手はこれに従わなければいけない。

第4条

勝敗の決定

レフェリーの判断により、次の状況下で試合の決定が下される。
※タッグマッチの場合は、試合権利を持つ選手同士で決定が下される。

  • ピンフォール
    対戦相手の両肩をマットに押し付けてレフェリーが3回マットを叩けば勝ち。
  • ギブアップ
    対戦相手に技をかけて相手が降参の意思表示をすれば勝ち。
  • KO(ノック・アウト)
    相手がリング上にダウンし、レフェリーが10カウントを数える間に立ちあがれなければ勝ち。
  • レフェリーストップ
    負傷などによる戦闘不能及び戦意喪失で、試合続行不可能とレフェリーが判断した場合、レフェリーの権限で試合を中止し、勝敗が決められる。
  • リングアウト
    相手が場外に出て、レフェリーが10カウントを数える間にリング内に戻ってこなければ勝ち。エプロン上もリングアウトである。
  • TKO(テクニカル・ノック・アウト)
    相手のセコンド等の第三者が、タオルなどを投入し敗戦の意思を示した場合、勝ち。試合放棄相手が戦意を失い試合を放棄した場合、勝ち。
  • ドクター・ストップ
    試合中の大きな負傷により、ドクターが試合続行不可能と判断し、レフェリーと相談の上、試合を中止しレフェリーにより勝敗が決められる。
  • 反則
    相手が反則行為を繰り返し、レフェリーが5カウントを数えた場合、勝ち。
    ※また、あまりにも悪質な反則行為を行った選手に対し、レフェリーの判断で即、反則負けを宣告する時もある。(反則行為については、第5条の主な反則行為参照。)

第5条

主な反則行為

  • 拳で殴打してはならない。ただし、レフェリーのチェックを受けたオープン・フィンガー・グローブを着用した場合は許可されるが、顔面への攻撃はしてはいけない。
  • 頭髪・コスチューム等を、掴んだり、引っ張ったりする行為。
  • 爪先で蹴る行為。
  • 噛み付く行為。ひっかく行為。
  • 肘・膝などによる鋭角的な攻撃。
  • 金的へのあらゆる攻撃。
  • 手足の指関節への攻撃は、三本以上でなくてはならない。
  • 喉をしめる行為。
  • ロープエスケープをしている相手に対しての攻撃。
  • タッグマッチにおいて、試合権利のない選手が攻撃を加える行為。
  • 目・鼻・口・耳へのあらゆる攻撃。
  • 器物・危険物を使用しての攻撃。(凶器攻撃)
  • 覆面レスラーの覆面を剥がしたり、引っ張る行為。
  • レフェリーへの暴行。以上が主な反則行為で、レフェリーの判断で反則カウントを取ることが出来る。また、レフェリーの判断下において反則行為はこの限りではない。

第6条

引き分け

  • レフェリーの判断により、次の状況下で試合の決定が下される。
    ※タッグマッチの場合は、試合権利を持つ選手同士で決定が下される。制限時間内に決着がつかない場合。(時間切れ引き分け)
  • ノックダウンする両選手に対し、レフェリーがKOカウント(10カウント)を取った場合。(両者KO)
  • 場外の両選手に対し、レフェリーがリングアウトカウント(10カウント)を取った場合。(両者リングアウト)
  • 反則行為を繰り返す両選手に対して、レフェリーが反則カウント(5カウント)を取った場合。(両者反則負け)
  • 両選手の試合続行が不可能とレフェリーが判断した場合。(無効試合・ノーコンテスト)

第7条

リング・アナウンサーについて

リング・アナウンサーは試合の司会を行い、レフェリーの指示により、試合開始及び終了のゴングを叩き、選手・観衆に告示をする。 試合中はリングサイドの本部席に着席し、タイムキーパーを行う。さらに、試合結果の公式なアナウンスを行い、試合結果を記録する。

第8条

リング・ドクター、トレーナーについて

ドクター、トレーナーは選手の健康管理の為に、その任務をおこなう。

第9条

全日本プロ・レスリングのリングについて

全日本プロ・レスリングが試合会場に設置する公式リングのサイズは以下のとおり。

  • リングの広さ・6m10cm四方(ロープ内は5m10cm四方)
  • 床からリングマットまでの高さ・96cm
  • 鉄柱の高さ・2m36cm
  • リングマットからトップロープまでの高さ・1m25cm
  • 3本のロープとロープの幅・40cm
  • エプロン幅・45cm

PWF認定・選手権試合ルール

第1条

PWFが認定し、全日本プロ・レスリングが、管理・運営する王座の紹介

  • 三冠ヘビー級選手権(PWFヘビー級、インターナショナルヘビー級、UNヘビー級)
    ※初代王者は、ジャンボ鶴田(1989年4月18日)
  • 世界タッグ選手権(PWF世界タッグ、インターナショナルタッグ)
    ※初代王者は、ジャンボ鶴田&谷津嘉章(1988年6月10日)
  • 世界ジュニアヘビー級選手権
    ※初代王者は、ヒロ斎藤(1986年7月31日)
  • アジアタッグ選手権
    ※初代王者は、キングコング&タイガー・ジョキンダー(1955年11月16日)

第2条

ウエイト階級制度について

PWF王座には、ヘビー級とジュニアヘビー級の二階級が存在する。
ジュニアヘビー級は105Kg(235ポンド)未満とする。ヘビー級は原則的に無差別級である。

第3条

選手権試合形式

原則的にPWFルールに則った、60分1本勝負で行われる。
なお、PWF会長の承認を得れば、試合時間等この限りではない。

第4条

選勝敗の決定(王座移動)について

あらゆる勝敗により、王座の防衛・移動が認められる。
時間切れ等、引き分けになった場合は、王者の王座防衛とする。

第5条

選手権保持者(王者)のルール

選手権試合を行う場合、王者は試合時にチャンピオンベルトを持参しなければならない。
選手権保持者は、王座獲得後6ヶ月以内に防衛戦を行わなければならない。
期限を越えた王座は、PWF本部に自ら返上するか、PWF本部によって剥奪されPWF本部預りとなり、全日本プロ・レスリングが保管をする。

第6条

PWF管理外の選手権試合開催について

全日本プロ・レスリングのリング上で、PWF管理外の選手権試合が行われる場合、その王座の管理者とPWF本部との間で協議を行い、双方の承認を得れば可能である。

第7条

PWF会長について

初代会長:ロード・ブレアース氏
二代目会長:スタン・ハンセン氏
三代目会長:馳浩氏
現在の四代目会長は、ドリー・ファンク・ジュニア氏